8/17(木)の夜から8/20(日)まで廻り目平キャンプ場をベースにニューエリアばかりを登った。
メンバーはいつものかみさん。
前夜に廻り目平に入る。空いてはいないが混んでもいない。
衝撃的だったのは川上のナナーズの隣にセブンイレブンができていたこと。
ついにコンビニとは。
今回、パンプの内藤さんによる小川山クライミングガイドを手に、小川山のすばらしさを再認識することができた。
既知のエリア・ルートもいくらか多くはなったが、未だ知ることがないルート・エリアは数知れない。
そんな中にあって、近くてやさしい、それでいて小川らしいので目を引いたのがひよこ豆スラブやひよこ豆だ。
天気にも恵まれた8/18に訪れた。
この界隈は涸沢岩峰トラバースルートを辿るためのアプローチとして何度か通った。
こんなところに岩場が隠れていたとは。
内藤本を読むまで知らなかった。
その内藤本、予約販売でいの一番に手に入れたのだが、この時までざっと目を通していただけで詳細に読み込んでいなかった。
なんとも残念!
ガマスラ同様やさしいが、NPを入れられるなど面白い。
下地も良い。
これは今後の初級スタンダードになるだろう。
すぐ近くのひよこ豆エリアに移動し、いちばんやさしいルートを登って看板ルートの「センターコーナー5.10b」を観察する。
見た限り、パワフルなのし上がりとフィンガリーな終盤、わけても最終パーツが閉じて見えるところから、今の自分には無理と判断した。
そこで、比較的近い花豆スラブに移動してのトライとすることにした。
花豆スラブは涸沢岩峰トラバースルートのアプローチとしてその傍らを通ったことで見覚えがあるところであった。
上部スラブで1本、下部スラブで1本とそれぞれ最もやさしいルートを選んで登った。
いずれも十分にやさしいが、それでいて原初的なクライミングの楽しさを味わえる良いルートであった。
いずれもワンポイントNPを使うところが良い。
この夜の天候はまずまずで人も少なく、久しぶりの焚火を堪能することができた。
翌8/19は午後から雨予報。午前中勝負だ。
センターコーナー5.10bを登りたい気持ちではいたがなかなか踏ん切りがつかない。
そうこうするうちにセンターコーナーのテラスまで登ってしまった。
行くしかない。
思った以上に素直なルートで、テラスから中間部に固め取りができた。
思い切ってトライしたらすんなり登れてしまった。
前日に下部の緩傾斜クラックを触ってしまったのでオンサイトにはならない。
終了点のクリップホールドも悪く、ちょっとインチキした。
とはいえ、登り切れて安堵した。
遠く雷鳴が聞こえ、雲が優勢になってきたのもあり引き返しがてらに登れるところを行くこととした。
下地がすっかり落ち着いたガマスラブに行ってみた。
家族連れの1組がいるだけでガラガラだった。
それもそのはず、雷鳴が聞こえ、空も怪しくなってきている。
大フレークの下でカムをセットしたところで雨が降ってきた。
かみさんがクライムダウンを促してくれたのでそれに従う。
スラブのクライムダウンはほとんどやったことない気がしていたが、まあ短時間で何とかなった。
すぐに撤収し、天場に戻ったが結果的に雨はそれほど降ることなく登ろうと思えば登れるコンディションが夜まで続いた。
8/20はこれまでもたびたびお世話になってきたニール・ハリソン氏の最新エリア「ジムグリ岩」をめざした。
内藤本を片手に容易なアプローチのはずが途中ボルダーエリアの目印の岩を誤認し、最高カンテの岩場やタヌキ岩などを彷徨う体たらくとなってしまった。
なんとかたどり着いて支度をし、左から順に登っていくつもりだった。
ところが下部は昨夜来の雨のせいか濡れている。
スメアが効かず、ホールドもガバではない。
クラックの中も滑っている。
怖さが先んじて、粘ることなくカムを2本入れたところであきらめてしまった。
TR設置に転じ、隣のジムグリジャイブ5.9をかみさんに登ってもらう。
下部こそ湿っていて微妙だったが、2本目より上は快適そう。
すぐに続いて完登した。
先ほどの「蛇を殺すな」が気になって再度トライするが、今度は1本目ののし上がりに躊躇する始末。
すっぱりあきらめ、またの機会とした。
残念ではあったが、TR道を探す過程でかみさんが立派なアカジコウを見つけられたのは幸いだった。
この日も午後から不安定の予報で、テントを濡らすよりも帰ろうということになり帰路に着く。
ナナーズで昼食を総菜で食べ、ハイジの村クララ館(温泉)に寄って渋滞の家路についた。