伊豆・猫越岳とブナ林

1/28(日)に伊豆の猫越岳(ねっこだけ)を猫越川側のバリエーションルートより登り、周囲の見事なブナ林を愛でて回った。

 

メンバーはかみさん。

 

手引頭のブナ林

前日に取付きを偵察し、近くのテルメいづみ園に宿泊。

ここは源泉かけ流しの温泉がある素泊まり専用の宿。

 

28日は8時少しすぎに桑の木橋先の尾根の突端から登り始める。

天気は曇りで日差しはない。

 

661mピーク周辺にて

思った以上に林業が営まれている痕跡があり、行く先々で伐採跡や重機による運搬路を見かけることになる。

 

1031m下のブナ林

登山道はないが、尾根を忠実にたどると営林道や獣道と相まっていくらかの歩きやすい部分が見出せる。

 

いったん林道に出てから獣除けと思われるフェンスに沿って登り、猫越岳をめざす。

1031mピーク近くは見事なブナ林であった。

 

1031m下のブナ林

樹相の良い大木が多い。

思わず写真を撮ってまわってしまう。

 

1031m付近のブナ林

この尾根は傾斜が緩く、ブナ林もいつしかジャングル様の草木帯となる。

 

猫越岳北方尾根の樹林帯

ところどころ赤布はあったが、踏み跡は消失している。

少しばかり藪っぽいが、藪漕ぎにはならないくらいだった。

 

山頂標識

猫越岳の山頂は樹木に覆われ景観はない。

このあたりで初めて人を見かける。

 

少し足を伸ばして展望台と称されるポイントまで行ってみた。

雲が多かったものの、十分に絶景であった。

 

展望台から見る雲見岩(中心部の小さな三角)方面

展望台から猫越岳方面に戻ったところにある「猫越岳山頂の池」に行ってみる。

池の表面はすっかり凍っていた。

 

猫越岳山頂の池

池畔に足を踏み入れるとさすがに踏み抜いてしまいそうで、立つ場所を選んだ。

旧来言われてきた火山湖ではなく、要するに水たまりのようであるが不思議な景観だ。

 

凍った池畔に立つ

そこから再び猫越岳山頂を経て。猫越峠をめざす。

途中の小ピーク(水呑頭1010m)からは大仁方面の城山や葛城山、発端丈山方面の山並みが見えた。

 

大仁方面の山並み

やがて今回のハイライトである1014mピーク付近の手引頭に至る。

これは一見の価値がある、すばらしいブナ林であった。

 

手引頭のブナ林にて

登山道からは外れているのだが、なだらかで歩きやすく広々としたピーク付近は間隔をあけてブナの大樹が個性豊かな枝ぶりで鎮座している。

 

名所になっていないのが不思議なくらいだ。

 

ふわふわの苔が生えた木の上でランチ

葉がついている時はもっと鬱蒼としていて暗いのかもしれない。

葉が落ちた時期だと明るく、幻想的で優美な広場となっていた。

 

ブナ林は広く、傾斜があまりない

見事な樹相を愛でながら帰路に着く。

広い尾根には相当な広さでブナ林が広がっていた。

 

もしかしたら保全の意味もあってあえて登山道を通していないのかもしれない。

 

広い尾根はやがて傾斜を増してくる

北に進路をとり、やはり登山道のない尾根道をたどる。

踏み跡こそないが歩きやすい。

 

部分的に傾斜は増すが危ないほどではない。

林道を通過する頃の前後からはまた人工林に変わり、開発の後が目立ってくる。

 

急傾斜の植林された杉林を下る

林道を越えたあたりからはけっこうな急傾斜の尾根となる。

地形図を見て覚悟はしていたがなかなかだ。

 

でも危ないほどではない。

ルートファインディングが要になる。

 

スマホGPSアプリ・ジオグラフィカの威力で無事に狙った猫越川沿いの林道地点まで下山できた。

 

猫越岳だけにCATか

途中、作業途中の伐採林を林道沿いに見る。

日曜なので作業はしていない様子だった。

 

14時半前に駐車スペースに到着。

 

バリエーションとはいえ、適度なハイキング感で素晴らしいブナ林を堪能できたとあっては満足することこの上ない。

 

機会があればまた行ってみたいクオリティーであった。