黒伏南璧偵察と山寺フリー

10/8(土)に黒伏南璧中央ルンゼを偵察した。

 

メンバーはK礒さんとかみさん。

P3駐車場付近より見た黒伏山南壁の全景

当初は9月の3連休に計画していた。

天候や体調で延期とし、10月3連休のコンディションの良い日を選ぶことでトライとする計画であった。

 

ところがまたしても天気である。金曜日まではかなり雨が降っていた。8日は好天予報だが、9日は昼頃から霧~雨の予報。

ともかくも取付きを8日のうちに偵察することでK礒さんと合意できた。

 

K礒さんの到着が遅れ、15時過ぎの出発となった。

林道を降りてすぐの徒渉はそこそこ厄介で、注意を要した。

 

日没を気にして、気が焦っていたせいもあってか、最初の南璧を示す表示を見てあらぬ沢状地形に入り込み、10分ほどタイムロスをしてしまった。

口ではずっとおかしいおかしいと言いながら。

 

黒伏山南壁中央ルンゼ取付き

登山道から南璧の分岐は明瞭で、次は間違えないと思えた。

 

壁の基部にたどり着くと、ルートの取付きはすぐに分かった。

1日中好天であったが、やはり部分的に濡れているのは見てわかった。

 

日本のアルパインルートの標準としてはそこまで悪くないような気がしたが。

出だしを少し登ってみる。

もう少し近くで見てみたくて、数メートル登ってみた。

K礒さんもついてきてくれた。

 

1P目の核心付近は支点がベタ打ちなのはわかった。

濡れていてもA0で行けそうだ。

 

ただ、その上はどうか。

壁全体は立ってはいるが、それなりに寝た地形だ。

当然濡れていると考えるべきだろう。

 

日没が迫り、この場でぐずぐず考えていられない。

この場を降りてしばしのところから振り返ると、ルンゼ部分は間違いなく黒く濡れていることが見て取れた。

 

立った上部壁は乾いているようには見えたが、好天が続かない限り部分の濡れはあるだろう。

 

自分のクライミング力への自信、A0やA1がまずまず混じるもやもや、K礒さんのもっといい時にお付き合いしますよという意見等々を考慮して、翌日の登攀は中止の決断を取付き下のくぼ地にたどり着く前にした。

 

代替えプランは山寺のフリー。

織り込み済みのものではあったが。

 

P3駐車場で明るい月光のもと、K礒車内で大宴会とした。

 

翌9日は7時過ぎの遅い時間に起き、ゆっくり山寺に移動した。

トイレで天童道の駅を経由し、山寺の駐車スペースへ。

 

御前岩 セイフティー 5.10a

10台以上の車で結構いっぱいになっていて焦る。

東北各地はもとより、首都圏からも来ていた。

 

K礒さんは初見なので、各エリアを偵察する。

ローカルの人たちは心根が暖かく、通りすがりの我々にいろいろとアドバイスをしてくれた。

 

K礒さんは目星をつけただけで、登れない私を慮り易しい1本を登っただけで終わりにした。

実際、昼前には霧雨から通り雨ではない小粒の雨が降ってきていた。

 

山は一面ガスがかかっており、中止の判断も悪くなかったように思えて慰められた。

駐車スペース現地解散とする。

 

立石寺の建物が点在して見えた。

翌日の降雨が確実なこともあり、帰路に着いた。

帰路の東北道はそれなりに渋滞していたが、途中で仮眠したこともあり、空いた道を走ることができ、遅い時間ではあったがスムーズに帰宅できた。