11/13(土)にかみさんと天狗山ダイレクトを登った。
事前の通行止め情報で多少混乱した。
また、計画上は翌日の朝イチで取付くつもりだったが、泊予定の立原高原キャンプ場が冬季休業に入ったことでイメージが変わったこともあり、急遽土曜の朝出とした。
朝の6時頃に自宅を出発。
道路の渋滞なく、朝食や買い物を経て10時頃には馬越峠に到着した。
この時期にしては暖かく、天気が崩れることもなさそうなことからそれなりに競合パーティーがいると予想して覚悟して臨んだが、実際は貸し切りであった。
アプローチは近く、鞍部からの急な下降を踏み跡に沿って行くとケルンがあり、取付きまで導いてくれた。
トラバースの途中、落ち葉だまりを横切る時の落葉ラッセルが印象に残った。
1P目は崖登りで、クライミング感なし。そして支点もなし。
2P目はようやく登り感が出てきたが、抜け口が脆くて悪い。
といってもカムで守られているし、細い木をつかめばよいだけでどうということはない。
4P目はクラックがあるのでカムを決めて気持ち良く登ることができた。
カムはルートを通して0.5~3のワンセットあると安心。
ぼろい岩を右から登り、ワイドクラックをまたぐようにして乗り越え、リッジに出る。
ハーケンはあったが設置位置悪く、あてにもならないので飛ばして登ってしまった。
6P目のⅢを登ると5分ほどやさしい岩稜を登ったり歩いたりとなる。
3段岩壁が目前に迫り、評判通りのクライマックス感を感じることができる。
ただ、よくよく見てみるとそこまでの迫力はない。
ハンガーボルトがお目見えし、フリークライミングができそうであることがわかる。
体感5.7~8くらいで気持ちよく登れた。
左上するところはカムを入れてラインを保持した。
展望がきいてきた上に少し傾斜も増し、気分は高まる。
風がなく、温かな陽光も快適さを増してくれている。
下からは壁のように見えたピッチも、上から見ているとずいぶんと寝ていることがわかる。
これはどのピッチにも言えるが、部分的にもろく、手足のテスティングは欠かせない。
ぼろハングの壁をうまく左からかわすライン取りで、ここもボルトが1本だけある。
その上にはハーケンも。
右に上がっていく上部はすこぶる脆く、落石に注意が必要だった。
最終となる9P目は念のためロープをつけるくらいのところ。
登りきったところから眼下を見渡すと川上村の全景が望め、よく利用しているナナーズの建物も見ることができた。
ナナーズの駐車場からよく天狗山を見上げたが、今その山に正面から登ろうとしている。
10分ほどの歩きを経て、14時半過ぎに山頂に到着。
11時ごろ取付きを出たので3時間半オーバーといったところ。
のんびりと登れた。
コンディションがよく、先行・後続のパーティーがいなかったのも幸いであった。
11月とは思えない好条件の中で気持ちよく登れた山行ではあったが、正直なところ少し物足りない気がしたのも確か。
下山にかかり、日陰に入るとたちどころにこの時期らしい気温を感じる。
15時半過ぎ頃、馬越峠の駐車スペースに戻る。
本来の計画では車中泊して立岩のフリーエリアを登るものであったが、ちょっと気が抜けてしまったようで終了することとする。
通り道の滝見の湯を10月に訪れた時にもらったタダ券を使って利用した。
ちょうど真っ暗になった頃、帰路についた。
仮眠や休憩をしながらの運転となったが、10時ごろには無事帰宅した。