前夜発で7月24日(金)に尾瀬の片品川水系にある中ノ岐沢小淵沢を沢登りした。
メンバーはかみさん。
前夜(20時過ぎ頃)に大清水第1駐車場に到着。
このあたりは初めて訪れる場所だ。
連休の最中ではあるが、時節柄か車はいくらか少ない。
東京のナンバーに至っては見事にない。
4:20起床。
5:30出発。
奥鬼怒林道では金色の毛をしたホンドテンを見ることができた。
7:30頃入渓。
天気は梅雨の間隙を縫った曇り空。
霧雨もなく上出来だ。
ただ水はけっこう冷たく感じた。
ほぼ全ての滝が登れ、気持ち良く遡行できる。
ただし滑りはけっこうなものだ。
容易に思えても高さがある滝ではロープを出した(2ヶ所)。
奥鬼怒林道から小淵沢林道を詰めての遡行だけあって詰める距離は短い。
気持ちの良い沢床が続いたこともあってか、あっという間に最終滝の直滝3条10mに至る。
この滝は左岸から巻くのが通常だが、見る限り登れそうであった。
一手お手合わせ願おうとトライさせてもらった。
全身濡れた中で水線際を探ったが最後のところで良いラインが見いだせず、やむなく右のブッシュ帯からのし上がった。
その際、上衣とズボンを枝で引っかけ穴を開けてしまうことになる。
楽しく登れはしたが、高くついたトライであった。
滝上は急に渓相が変わり、笹藪に覆われた水源部を辿るような様相になる。
冷たい水はなかなか細ることなく、藪漕ぎなしでついに小淵沢林道に交わる。
10:00頃林道交差点着。
10:30前に発。
ほどなく小淵沢田代を通過する。
湿原の中を1本の道が貫く、気持ちの良い日本の山上パラダイスだ。
ワタスゲの白い綿毛がたくさん目についた。
シーズンながら人も他に2人しかいなくてラッキーだった。
少々の登りの後、尾瀬沼に向かって一気に下り、人の多い喧噪の地に戻る。
尾瀬沼界隈からはもう旅行者の領域だ。
家族連れや比較的年配の人が目立つ。
天気が午前中一杯しかもたない目算があったので、けっこうなハイスピードで下山を急ぐ。
途中何十人抜かして先に行かせてもらったことだろう。
少々強引なきらいがあったかもしれない。
12:25頃一ノ瀬に到着。
12:30発のシャトルバスに間に合ってしまった。
おかげで降雨前に駐車場に戻り、ゆっくり支度を調えられた。
その最中に予報通りの雨が降り出したものだ。
ゆっくり歩いていた多くの人たちは対処できただろうか。
尾瀬の素晴らしさはこれだけ山をやってきて初めてまみえたところだ。
掛け値なくすばらしいところだ。
しかし、この時節にあっても主な場所におけるすさまじい登山者とも言えない旅行者の数とありさまを見るに、ちょっと自分の世界観とは違う気がしてしまった。
帰路は戸倉温泉に寄る。
人数制限はあったがすぐに入浴でき、硫黄泉でさっぱりして帰路についた。